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遺留分の期限

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2023年11月2日

1 遺留分の請求には期限があります

相続の発生後は、お通夜、お葬式、49日、1周忌といったように、個人を悼むための行事がたくさんあります。

そのため、遺産に関することは、とりあえず1周忌が終わってからというように考える方も多くいらっしゃるかと思います。

しかし、遺留分の請求には、法律で期限が定められており、その期限を過ぎると、遺留分の請求が困難となってしまうため計画的に手続きを進めることが大切です。

ここでは、遺留分の期限について、ご説明します。

2 1年の期限

遺留分の請求には、1年以内という期限があります。

どの時点から1年なのかといいますと、「相続の開始」と「遺留分を侵害する贈与または遺贈があったこと」を知った時から、1年です。

「相続の開始」とは、原則としてご家族が亡くなったことを知った時点を指します。

つまり、ご家族と疎遠で、亡くなったことを知らなかったという場合は、ご家族が亡くなった時点では1年の期限は始まらず、亡くなったことを自身が知った時点から期限が始まります。

また、「遺留分を侵害する贈与または遺贈」とは、文字どおり遺留分を侵害するほど大きな生前贈与があったこと、遺言書によって遺産を特定の人に譲ったことを指します。

この2つの事実を知った時から、1年以内に遺留分の請求をしなければ、遺留分の権利は、時効によって消滅してしまいます。

3 10年の期限

遺留分には、10年という期限もあります。

どの時点から10年なのかといいますと、相続の開始から10年が経過した時です。

上記の期間が経過すると、遺留分の権利は時効によって消滅します。

仮に、ご家族が亡くなったことを知らなかったような場合や、遺言書の存在を知らず、自己の遺留分が侵害されたことを知らなかった場合でも、相続が開始してから10年の期間が経過すれば、時効となります。

4 遺留分の相談はお早めに

遺留分の請求権は、時効によって消滅する権利であるため、「期限までに遺留分の請求を行った」という証拠を残しておき、権利を行使したことを示せるようにする必要があります。

具体的には、内容証明郵便で、相手方に請求を行います。

しかし、相手方が引っ越していて、住所が分からない場合はどうでしょうか。

また、内容証明郵便の受取りを拒否された場合、どう対処すべきなのでしょうか。

このように、遺留分の請求については、単純に請求すればよいというだけでなく、上記のような予想外のことも起こり得ますし、裁判になったときのことを考え、綿密に計画を立てておく必要があります。

遺留分は、時間との勝負になるため、早い段階で専門家へ相談することが大切です。

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